何気ない日々を彩る、百人百様の「つながり」のかたち。2022.04.14.
個人として100年の人生をまっとうされるご長寿が増えました。でも、これからの〈人生100年時代〉の生き証人はまだいません。また、生き方のモデルもはっきり見えていません。人生100年時代の最前線を先駆者として導いていくのは、令和の今、現在進行形で健康長寿を謳歌している人たちではないでしょうか。シニアがどのように人や場とつながっているのか、ご本人たちや近くで見守っている方々の声を聞きました。
カタチだけのつながりから「リアルなつながり」へ
ある本に「老いを肯定的にとらえる勇気を持ちなさい」って書いてあったけど、難しいわね。だって、ずっとひとりでいるだけで老け込んで否定的になるんだから。人間は、やっぱり誰かとつながらないといけないですよ。今は絵本の読み聞かせ会に入っています。孫やひ孫のような子らとの「リアルつながり」に心弾ませています。私、つくづく思いますけどね、カタチだけのつながりや仲間じゃダメだわね。相手のことばかり気になってちっとも楽しくないから。カタチなんかどうでもいいから、まずは自分にとって他人様とはどんな存在で、その人たちとなぜつながり、つながればどうなるのか、ということを自分の頭で考えないとね。(女性81歳、一人暮らし)
趣味もつながりも欲張り過ぎずマイペースで
夫婦二人でいろいろやっていますよ。講座で歴史を学び、土日は史跡を飛び石伝いに探訪。映画や美術館にもよく行きますし、月に一度は子ども夫婦や孫たちと食事会。家内は誘われて先月からダンススタジオに通っていますよ。予定を入れ過ぎるとよくないので、最近ではSNSを通じて情報を共有したりオンラインを活用して学んだり交流したりしています。身は一つですからね。マイペースでほどよくつながることが大切で、あれもこれもと欲張るのは禁物ですね。(男性74歳、二人暮らし)
シニアのつながり方は想像以上に多様になっている
仕事を通じて間近にシニアの皆さんを見てきました。驚くのは生き方や暮らしの多様性です。こちらが心配するまでもなく、今時のシニアの皆さんは内に籠らずいきいきと日々を過ごしておられます。趣味や集まりの会が違うので、一口で理想のつながり方を言うことはできません。でも、基本は「多世代と、好きな時に自分流で、ゆるやかにかつ部分的に、細く長くつながる」ということではないでしょうか。自立していないとマイペースは保てませんから。自立すると自己を意識します。自分は何をしたいのか、何ができるのか、どうすれば世間のお役に立てるのか……皆さん、よく考えてつながっておられます。つながりは自己実現、自己啓発、自己研鑽を促すと思います。(女性38歳、リビングアテンダー)
現役を終えて、自立もつながりも前よりずっと上手に
高校教師一筋でした。ずっと生徒たちや同僚の先生方と一緒でした。わたしたちの仕事はある意味で「人間関係業」。地域活動にも熱心でしたから、いつも誰かがそばにいたり人々に囲まれたりしていました。孤独で孤立した状況と無縁でしたから恵まれていました。定年後は、宴の後にみんな帰ってしまって自分だけが残されたような気分によく陥りました。でも、いつもつながることができるとは限らないと自分に言い聞かせました。孤独から逃げて他人に寄りかかるだけでなく、孤独を克服することも覚えました。克服方法? 書道や絵画など一人でも十分楽しめる趣味です。一人の時間を楽しんでいる自立的な自分が気に入っています。自立の力が強くなって、つながりの輪も大きくなりましたよ。(男性68歳、一人暮らし)
人生100年時代のシニアにとってのつながり。かくあるべしという理想像はないですが、つながりは幸せな健康長寿に欠かせません。強く意識しなければ、日常は何気なく過ぎ、記憶に刻まれることもありません。しかし、つながりは、単数の「わたし」から複数の「わたしたち」へと回路を開いてくれます。毎日同じような日常の視界が見違えるように開け、わくわくするような明日、明後日、そして未来を展望できることでしょう。
Solutionグランドマストなら
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百人百様の生き方を尊重し、日々に彩りを添える
自分流の暮らしを実践し、独自の考え方をお持ちの今のシニアの皆さん。生き方は多様で多彩です。もちろん、お求めになる「つながり」の目的や中身や方法もそれぞれです。わたしたちグランドマストでは、個別なご要望にできるかぎり寄り添いたいと考え、人の数だけのつながりのご提案をさせていただいています。
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ラウンジや多目的室をはじめ、庭園やライブラリーなど、物件ごとに特色ある共用空間をご用意。入居者様同士のご縁のきっかけづくりをしています。(写真は「グランドマスト古河庭園」)
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