普段の行動に「五感の意識」をプラス
「五感トレーニング」はじめてみませんか?

健やかに生きるために毎日の食事に向き合う

私たちは日常生活の中で意識せずに五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を使っていますが、皆さんはその感覚に意識を向けて過ごしていますか?年齢を重ねると、五感の感覚が鈍くなることがあります。意識的に使うことで鍛えることができるとされています。五感の機能を維持・向上させることで日々の生活に豊かさをもたらし、心のリフレッシュや身体機能の維持にも大きな影響を与えます。

今回は「五感と認知症の関わり」と「いつもの散歩に五感の意識をプラスする」ことについてお伝えします。

目次

五感と認知症の関わり

認知症や老化の進行は高齢者にとって大きな課題です。特に五感の衰えは老化のサインとして現れやすく、日常生活に大きな影響を及ぼします。次の図では、五感の衰えが引き起こす老化の事例を示しています。例えば、視覚の衰えは「ぼやけた視界」「色の識別が難しくなる」「夜間視力の低下」など、生活の質を大きく低下させ、また危険にも繋がります。このように五感が鈍化することで、認知機能や感情にも影響が及び、外出を避ける傾向が強くなることもあります。そのため、五感を意識的に使い鍛えることは、認知症予防だけでなく、アクティブな生活を維持するためにも重要とされています。

五感の衰えが引き起こす老化のサイン

五感の衰えが引き起こす老化のサイン

日常的な動作(散歩や買い物、料理など)の中で五感を意識することが、認知症予防に非常に有効であることが研究で明らかになっています。
これらの動作は特別な道具や方法を必要とせず、誰でも簡単に日常生活に取り入れられます。そのため意識的に続けることで脳の健康を維持し、認知症の予防につながるとされています。

いつもの散歩に五感の意識をプラスする

「五感を鍛える」と聞くと特別なトレーニングを想像するかもしれませんが、実は日常生活の中で手軽に始められます。最も簡単な方法のひとつが「散歩」です。もちろん意識せずとも五感は自然に働いていますが、それを意識的に感じることで脳を活性化させるができます。いつもの散歩の中で五感を鍛えるトレーニングのポイントを紹介しますのでぜひお試しください。散歩をただの移動手段としてではなく、五感を意識的に楽しむ時間にすることでこんなにも新しい発見があるということを感じていただけるはずです。

街の情報が五感を鍛え、脳を活性化する(一例)

街の情報が五感を鍛え、脳を活性化する(一例)

1.視覚「街の変化を楽しむ」

街を歩きながら、目に映る景色に意識を向けてみましょう。季節ごとの変化、例えば咲いている花や木々の色、建設中のビルやお店の看板、街のちょっとした変化に気づくことで視覚が研ぎ澄まされます。視覚を使って周囲をよく観察し、色や形、光の違いを感じ取ると自然と脳が活性化され、注意力や記憶力も高まります。

視覚「街の変化を楽しむ」

2.聴覚「人の声、街の音に耳を傾ける」

普段は意識しない街の音に耳を傾けてみましょう。車の音や遠くの会話、鳥のさえずりなど、様々な音が響いています。特に自然の音・・・風に揺れる木の葉や鳥の鳴き声に注目することで、リラックス効果を感じられることもあります。音の出所や距離感を感じ取ることで、聴覚が鍛えられ、より深く周囲に気づくことができます。

聴覚「人の声、街の音に耳を傾ける」

3.嗅覚「飲食店や自然の香りを感じる」

散歩中、街の香りにも意識を向けてみましょう。花や木々の香り、カフェやレストランから漂う匂い、さらには季節ごとの特有な香りが街にはあふれています。香りは感情や記憶に強く結びついているため、気づかずに過ごしている香りに意識を向けることで、心が落ち着き、気分がリフレッシュされます。毎回の散歩で新しい香りに出会うことで、嗅覚がより鋭くなります。

嗅覚「飲食店や自然の香りを感じる」

4.触覚「手触りや地面を感じる」

足元や手のひら、風の感覚にも意識を向けましょう。歩くことで足の裏の感触が変わり、バランスを取る力が鍛えられます。また、風の冷たさや暖かさを感じることで、季節の移り変わりに気づきます。金属の手すりや木の幹など様々な材質に触れることで、触覚が刺激され、リラックス効果も期待できます。体を使うことで五感をフル活用し、心地よさを感じることができます。

触覚「手触りや地面を感じる」

5.味覚「味の違いを感じる」

散歩中のお水やお茶、スポーツドリンクをいつものドリンクではなく、違う味に挑戦してみてはいかがでしょう?茶葉の違いを感じてみたり、無糖と微糖を変えてみるのも良いですね。また、毎日食堂で食事をしている方は、食べ歩きや外食に挑戦してみましょう。慣れた食事だけではなくお店ごとの味の違いを意識することで、味覚が研ぎ澄まされ、食欲も増すことでしょう。

味覚「味の違いを感じる」

意識的な散歩がもたらすもの

散歩をする際に五感を意識的に使うことによって、単なる運動以上の効果が得られます。視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚、それぞれの感覚を意識的に使うことで、身体的な健康はもちろん、心の健康にも良い影響を与えることができます。また、街の変化や他者との交流で社会とのつながりを維持し、生活に豊かさを感じることができます。
散歩は運動としてだけでなく、五感をフルに活用できる素晴らしいトレーニングでもあります。少しの工夫で日々の散歩を心地よい五感トレーニングの時間に変えることができます。外の空気を吸い五感を感じながら歩くことで、毎日の暮らしがもっと豊かに、もっと楽しいものになるでしょう。

グランドマストでは、各物件ごとに「ご近所MAP」として生活に役立つ「周辺生活MAP」と、外出が楽しくなる「街あるきMAP」の2種類をご用意しております。いつもと違う散歩コースを選んだり、ちょっと遠くのスーパーマーケットへ行ってみるだけでも風景が変わり五感も研ぎ澄まされることでしょう。

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※ 各物件TOPページに設置している「ご近所MAP」バナーよりPDFが開きます。

次回は、五感「視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚」それぞれが脳に与える影響と、五感を個別に鍛えるためアドバイスをグランドマストでの取り組み事例を交えてお伝えいたします。

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